通達名 | 一年単位の変形労働時間制に関する協定の本社一括届出について(令和7年3月28日基発0328第7号) |
通達日 | 令和7年3月28日 |
適用日 | 令和7年3月31日 |
詳細 | 一年単位の変形労働時間制に関する協定の本社一括届出について(令和7年3月28日基発0328第7号) |
改正の背景
労働基準法第32条2の第2項及び労働基準法施行規則第12条の4第6項において、事業所ごとに作成された一年単位の変形労働時間制に関する協定届は、当該事業場の所轄労働基準監督署長に届け出ることとされています。
このことについて、複数の事業場を有する企業において、下記により、本社の使用者から、本社および当該企業の本社以外の事業場に係る協定について一括して届出が行われた場合には、同項の適用に当たっては、各事業場の所轄所長に届出がなされたものとして取り扱って差し支えないこととします。
通達の概要
1,e-Govから電子申請を行う場合
次の⑴及び⑵を満たした場合に限り一括して届出を行うことができること。
(1)本社の協定と協定の内容が同一であること。
ア 「協定の内容が同一である」とは、協定届の記載項目のうち、以下の項目
が全て同一であることをいうこと。
(ア) 対象期間及び特定期間(起算日)
(イ) 対象期間中の各日及び各週の労働時間並びに所定休日
(ウ) 対象期間中の1週間の平均労働時間数
(エ) 協定の有効期間
(オ) 労働時間が最も長い日の労働時間数(満18歳未満の者)
(カ) 労働時間が最も長い週の労働時間数(満18歳未満の者)
(キ) 対象期間中の総労働日数
(ク) 労働時間が48時間を超える週の最長連続週数
(ケ) 対象期間中の最も長い連続労働日数
(コ) 対象期間中の労働時間が48時間を超える週数
(サ) 特定期間中の最も長い連続労働日数
(シ) 使用者の職名及び氏名
(ス) 旧協定の内容
イ 上記ア(イ)(対象期間中の各日及び各週の労働時間並びに所定休日)に係る別紙(以下「カレンダー」という。)は、本社の協定届に添付されたカレンダーと、本社以外の事業場の協定届に添付されたカレンダーの内容が同一であること。
なお、本社のカレンダーに複数の種類がある場合、本社の協定届に添付されたカレンダー(本社の労働者が対象とされるものに限る。)のいずれかと、本社以外の事業場の協定届に添付されたカレンダーの内容が同一であること。その場合、本社以外の事業場のカレンダーが本社のいずれのカレンダーと同一の内容であるかを判別できる一覧表(別添の「届出カレンダー一覧表」)を添付すること。
(2)協定届における記載項目のうち、「事業の名称」、「事業の所在地(電話番号)」その他の協定の内容が同一であることを要しない項目について記載された所定の電子ファイル(以下「一括届出事業場一覧」という。)を添付し、本社の所轄署長に届け出ること。
2,労働条件ポータルサイト「確かめよう 労働条件」から電子申請を行う場合労働条件ポータルサイト「確かめよう 労働条件」の電子申請様式作成支援ツールにより、次の事業場を組み合わせて一括して届出を行うことができること。
なお、次の事業場のいずれかのみの届出を行うこともできること。
(1)本社及び協定の内容が本社と同一である事業場
ア 「協定の内容が同一である」とは、上記1⑴アに示すとおりであること。
イ 一括届出事業場一覧は、ツールによって自動で作成・添付され、本社の所轄労働基準監督署(以下「所轄署」という。)あてに送信されるものであること。
(2)協定の内容が本社とは異なる事業場
① 協定の内容が同一である複数の事業場の場合
ア 「協定の内容が同一である」とは、上記1⑴アに示すとおりであること。
イ 当該複数の事業場の中から任意に選択した代表事業場の協定届に添付されたカレンダーと、代表事業場以外の事業場の協定届に添付されたカレンダーの内容が同一であること。
なお、代表事業場のカレンダーに複数の種類がある場合、代表事業場の協定届に添付されたカレンダー(代表事業場の労働者が対象とされるものに限る。)のいずれかと、代表事業場以外の事業場の協定届に添付されたカレンダーの内容が同一であること。その場合、代表事業場以外の事業場のカレンダーが代表事業場のいずれのカレンダーと同一の内容であるかを判別できる届出カレンダー一覧表を添付すること。
ウ 一括届出事業場一覧は、ツールによって自動で作成・添付され、代表事業場の所轄署あてに送信されるものであること。
② 単独の事業場の場合
ア ツールによって当該事業場の所轄署あてに送信されるものであること。
改正による影響
一年単位の変形労働時間制に関する協定の本社一括届出の申請内容の明確化と届出方法の拡充が行われました。
要件や手続き方法については従前の内容ですが、担当者は拡充内容をよくご確認ください。