| 通達名 | 高年齢者の労働災害防止のための指針案について |
| 公示日 | 令和8年2月(予定) |
| 適用期日 | 令和8年4月1日 |
| 詳細 | パブリックコメント ※1/25迄 高年齢者の労働災害防止のための指針案について(概要) |
改正の背景
改正労働安全衛生法の規定に基づき、高年齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理等、高年齢者の労働災害の防止を図るために事業者が講ずるよう努めるべき措置に関する指針を定めます。
通達の概要
1,趣旨
本指針は、法第62条の2第2項に基づき、事業者による高年齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理等、高年齢者の労働災害の防止を図るために事業者が講ずるよう努めなければならない措置に関し、その適切かつ有効な実施を図るために必要な事項を定める。
2,事業者が講ずべき措置
以下のア~オに示す事項について、各事業場における高年齢者の就労状況や業務の内容等の実情に応じて、国、関係団体等による支援も活用して、実施可能な対策に積極的に取り組むことが必要である。
ア 安全衛生管理体制の確立
①経営トップによる方針表明と体制整備
経営トップ自らが高年齢者の労働災害防止対策に取り組む姿勢を示し、安全衛生方針を表明し、それに基づき対策の実施体制を明確化すること。
高年齢者の労働災害防止について、安全衛生委員会等に置いて調査審議し、同委員会等を設置していない場合は労働者の意見を聴く機会を活用するなど労使で話し合うこと。
②高年齢者の労働災害防止のためのリスクアセスメントの実施
高年齢者の身体機能の低下等による労働災害発生リスクについて、災害事例等からリスクを洗い出して当該リスクの高さを考慮して対策の優先順位を検討(リスクアセスメント)し、その結果も踏まえ以下のイ~オを参考に優先順位の高いものから取組事項を決めること。その際、「危険性または有害性等の調査等に関する指針」に基づく手法で取り組むよう努めること。
イ 職場環境の改善
①身体機能の低下を補う設備・装置の導入
身体機能が低下した高年齢者でも安全に働き続けられる用、リスク等を勘案し、優先順位をつけて、事業場の施設、設備、装置等の改善に取り組むこと。
②高年齢者の特性を考慮した作業管理
筋力、バランス能力、敏捷性、全身持久力、感覚機能、認知機能等の低下を考慮して、リスク等を勘案し、優先順位をつけて作業内容等の見直しに取り組むこと。
ウ 高年齢労働者の健康や体力の状況の把握
①健康状況の把握
労働安全衛生法で定める雇入時及び定期の健康診断を確実に実施すること。
②体力の状況の把握
事業者、高年齢者双方が、体力の状況を客観的に把握し、その体力に合った作業に寿時氏、自らの身体機能の維持向上に取り組めるよう、主に高年齢者を対象とした体力チェックを継続的に実施することが望ましいこと。また、身体機能の低下は高年齢者に限られる者ではないことから、事業場の実情に応じて青年、壮年期から実施することが望ましいこと。
③健康や体力の状況に関する情報の取扱い
「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取り扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針」を踏まえた対応を行うこと。
エ 高年齢者の健康や体力の状況に応じた対応
①個々の高年齢者の健康や体力の状況を踏まえた対応
健康や体力の状況を踏まえて必要に応じ就業上の措置を講じること。
②高年齢者の状況に応じた業務の提供
高年齢者に適切な就労の場を提供するため、職場環境の改善を進めるとともに、働き方のルールを構築するよう努めること。
高年齢者の業務内容の決定の際は、健康や体力の状況に応じて、安全と健康の点で適合する業務とのマッチングに努めるとともに、継続した業務の提供に配慮すること。
高年齢者の治療と仕事の両立については「治療と就業の両立支援指針」に基づく取組に努めること。
オ 安全衛生教育
①高年齢者に対する教育
法令に基づく教育等を確実に実施すること。また、作業内容とそのリスクについての理解を得やすくするため十分な時間をかけること。中でも、高年齢者が再雇用や再就職等により経験のない業種や業務に従事する場合には、特に丁寧な教育訓練を行うこと。
②管理監督者等に対する教育
・監理監督者等に対し、高年齢者の特性や高年齢者の安全衛生対策について教育を行うことが望ましいこと。
3,労働者と協力して取り組む事項
事業者は、高年齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理その他の必要な措置を講ずるよう努める必要があり、個々の労働者は、自らが身体機能の低下が労働災害リスクにつながり得ることを理解し、労使の協力の下で取組を進める必要があること。
4,国、関係団体等による支援
事業者は、国、関係団体等による支援策を効果的に活用することが望ましいこと。
改正による影響
担当者に置かれましては、今回改正される労働安全衛生法の内容と併せて、高齢者に対して企業が取組むべき措置をよくご確認ください。
